かれ~うどん&もなかVer2.5

少しの発想とエポパテだけあればそれで。

おちゃんこヤマシロン制作記録

ヤマシロ・ベース様よりついにリリースされるおちゃんこヤマシロン、僭越ながら本体のヤマシロンは弊うどん一門がおつくりさせていただいております。
完成までこれまたたくさんの出来事がございましたので、おつくり過程をここにおまとめいたします。
つい最近動き出したかのように見えたかもしれませんが、実は結構前からいろいろと試行錯誤をしておりました。



ちいさなヤマシロンを作りたい

FullSizeRender

弊一門のヤマシロンが一回目の出張しようとしていた2021年の年始、普段作っているフル可動フォーマットではない、もっと小さなかわいいフィギュアを作りたいと思っておりましたわたくしでございましたが、

IMG_2828

当時いただていたお資料のこのイラストに惹かれまして、ほかの資料と組み合わせてイメージを膨らませて、一つポポンとエポパテを捏ねてフィギュアを試作してみました。

FullSizeRender
FullSizeRender
IMG_2882
IMG_2883
IMG_2884
IMG_2886

パーツは頭部とボディの2パーツ構成。
サイズ、デフォルメ感はこんな感じ。
この時意識していたのは小さな小さなフィギュアなので、下から見上げているような姿勢にしたいなということでございました。

FullSizeRender

せっかくなので、シリコンの海に飛び込んでもらって複製をいたしましょうね。

FullSizeRender
FullSizeRender
IMG_3062
IMG_3076
IMG_3077

複製したものを着色。
この時はシルバーベースとホワイトベースの二種類をおつくりいたしました。

IMG_3081
FullSizeRender
FullSizeRender
FullSizeRender

シリコン型をつくりましたので、型が壊れるまではいくらでも増殖が可能でございます。
このやまちろんは個人的におつくりしたものでございましたが、楽しくて結構いろんなお色味を作ってみました。
小さいので、たくさん並べるとよりかわいくなります。




本制作開始

FullSizeRender
IMG_4162

ここまではわたくしが個人的に制作したものでございましたが、2021年4月24日に開催されました春の山代ガスまつりにて、大変ありがたいことに山代ガス様に就職いたしました弊一門のヤマシロン「ミニヤマ」くんたちとともに展示をさせていただきました。
またこの時展示していたうちの一体、クリスタルやまちろんはじゃんけん大会の末、優勝者のお客様のもとに旅立っていきました。

 

FullSizeRender
FullSizeRender

そしてこの時同時に、
「このやまちろん、地がアイボリーなのでエナメル塗料でウォッシングして影をつけてあげれば象牙風フィギュアとしてお商材化可能なのでは…?」
というお話をいただきまして、イベントから帰宅後すぐにとりかかってみました。
予想通り、独特な風合いを醸し出すフィギュアを作り出すことができました。

IMG_3468
ただしデフォルメ感がだいぶわたくしの独自解釈が入ってしまっておりましたので、原型の作り直しを行うことに。
ここからはモモイロン先生のお力をお借りし、デフォルメ感や細部形状の監修を行っていただきました。

FullSizeRender
FullSizeRender
FullSizeRender
FullSizeRender
FullSizeRender
FullSizeRender

こちらが原型を丸ごと改修した第二版。
特に頭部形状が大きく違ったので、ここはほぼ一から再作成を行いました。

IMG_4178

第二版にも細かな、しかしながら大変わかりやすい修正指示をいただき、これもなるべく忠実に原型に反映。
ちいさなちいさなフィギュアですが、細部にこだわりが詰まっております。

FullSizeRender
FullSizeRender
FullSizeRender
FullSizeRender
FullSizeRender
FullSizeRender

IMG_4323
IMG_4324

特にお顔、ほっぺ周りにはモモイロン先生の並々ならぬ情熱をそのまま反映できるようミリ単位の調整を重ねました。
実物を手に取って調整作業を行っているわたくしよりもより正確に、お送りした写真の影や光の漏れ具合から形状を把握、修正指示を出せるモモイロン先生のお力には感服いたしました。
(だって実際に手に取っているわたくしでも気づかないゆがみにすら気づいておられたんですもの…ヒエ…
わたくしのお目目もたいがい役に立ちませんな…

FullSizeRender
FullSizeRender
FullSizeRender
FullSizeRender
FullSizeRender

こちらが、Fix版の原型になります。
ここから型を取って量産をしていきます。



やましろん増殖

FullSizeRender
FullSizeRender

あとはいつも通り型をシリコンで作ってレジンを流し込んで複製をしていくわけですが、今回に限ってはいろいろと試作品を作ってみました。

FullSizeRender
FullSizeRender
FullSizeRender
FullSizeRender

たとえばこういったレジンにあえてまだら模様になるように色味を混ぜたマーブルカラー。
わたくしのイチオシはこのスカイブルーのマーブルだったのですが、残念ながらこの試作品は気泡多数につきお商材化は見送られ、当家に残っております。

FullSizeRender

ほかにもクリアカラーや、クリアカラーにあえて気泡をたくさん入れてデカビタっぽくしてみたりなど、本当にいろいろなバリエーションを試作いたしました。
このうちの幾人かは、不意に何らかの機会に皆様のお手元に姿を現すことがあるかも…?

FullSizeRender
FullSizeRender
FullSizeRender

あとは通常通り、アイボリーレジンを流し込んで、流し込んで、流し込んで、

FullSizeRender

象牙仕様のおちゃんこヤマシロンを量産いたしました。
試作でかなりの数を打ってしまったことが仇になり、最後の方はだいぶシリコン型の劣化にくるしめられました…
ここまで数を打ったのは初めてのことでしたので、また一つお勉強になりました。

IMG_4406
IMG_4401

並べると壮観…

FullSizeRender
FullSizeRender

今回おつくりしたのはフルカラーのおちゃんこヤマシロン(工数がかかるので極々少数ですが)と、

FullSizeRender
FullSizeRender

象牙仕様のおちゃんこヤマシロンの二種類。
ここまで来たら、あとは旅立ちの準備ですね!!




旅立ちの時

たくさん生まれたおちゃんこヤマシロン達、並べて置くと大変にかわいらしいですが、今回はお商材化するためにおつくりしたので完成早々に旅立ちの時がやってまいりました。

FullSizeRender
FullSizeRender
IMG_4427

旅立ち前に当家に常駐している先輩ミニヤマくんに訓示を受けたりですとか、

FullSizeRender
FullSizeRender

出発準備をみんなでしたりですとか、とても楽しい思い出になりました。
ミニヤマ君はさみしくて泣いていたようですが、実際のところ生みの親であるわたくしもちょっと泣きそうでございました…

IMG_4449

お見送りを終えて、背中に一抹のさみしさを感じる当家のヤマシロン達。
皆様のもとに、無事届きますように…

FullSizeRender
そういうわけでございまして、弊うどん一門でこうしてお育ていたしましたフィギュア、ヤマシロン達がもうすぐ皆様のもとに参ります。
お迎えいただけましたらかわいがっていただけたら弊一門としてもうれしい限りでございます。
もう間もなくリリースのお知らせがあると思いますので、何卒よろしくお願い申し上げます!

ヤマシロン「ミニヤマくん」制作記録

しばらく放置していた当ブログでございましたが、お造形関係でちょっとした、しかしながらわたくしにとっては一生モンの出来事がございましたので久しぶりに更新いたします。
先日ようやく日の目をみた弊一門、造形処うどん一門製のヤマシロン、通称「ミニヤマ」達の生い立ち、お作り過程についてここに書き残します。
少々長くなりますが、お付き合いいただけましたら幸いでございます。
時は昨年末に遡ります。



ヤマシロン(初期型)制作

2020年12月、当時ドゲンジャーズ熱が盛り上がってきていたわたくしは
キタキュウマンさん、フクオカリバーさん、エルブレイブさんに続いてそのままの勢いで
ヤマシロンさんを作ることを決め、いつも通りエポパテでワンオフ品を作るつもりで制作を開始いたしました。

FullSizeRender

FullSizeRender
FullSizeRender
FullSizeRender
IMG_2403
IMG_2431

ここまではまあ、いつも通り何の変哲もない可動を仕込んだデフォルメ体型のフィギュアでございます。
今更何も説明することはありますまい。
ひたすら気合と根性で削り出しました。

FullSizeRender
IMG_2443
FullSizeRender
FullSizeRender

パイレンは少々変わった形の手持ち武器ですので専用の持ち手をお作りいたしまして、
本体は1.0mmのプラ板を積層しお作りしました。
入り組んだ形をしているので少々手こずりましたがなんとかそれっぽい形に仕上げました。

IMG_2474
IMG_2475
IMG_2478
FullSizeRender

下地処理をして、塗装をして、組み上げて完成。
グラデーション塗装が必要なパーツが多かったので少々時間がかかりましたが、問題なく仕上がりました。

IMG_2504
IMG_2493
IMG_2494
IMG_2489
IMG_2491
IMG_2495
IMG_2496
IMG_2498
IMG_2500
IMG_2501

いやーー、今回も良いフィギュアになりました。
そんなことを思って年の瀬をお迎えいたしました。
が、今回に限っては話はこれだけでは終わらなかったんですな。


ヤマシロン、出張


IMG_2958


年末から年始にかけてなんやかんやありまして、2021年1月に突如九州の彼の地、佐賀への出張が決まりました当家のヤマシロン(初期型)
創造主たるわたくしを差し置いてこの時初めてヤマシロンさんご本人様との邂逅も果たし、さながらキッザニアのようにいろいろな職業経験をさせていただきました。

IMG_2988

お土産もたくさんたくさんいただきまして、兎にも角にもありがたい、ありがたい出張でございました。
この時初めて食べたヤマぼうろの美味しさに当家内は一時騒然といたしました。
楽しい楽しい、出張でございました。
…が、話はやっぱりここでは終わらなかったんですな(2回目



ヤマシロン(新型)制作


そういうわけでして、またしてもものすごく色々なんやかんやありまして、
2021年2月よりヤマシロンを複数体お作りすることになりました。
幸い昨年末からすこしずつ経験を積んで新たに複製技術を会得しておりましたので、
量産にあたりましてはこれをフル活用いたしました。
ただし、先に作ったヤマシロン(初期型)は複製を前提とした作りになっておりませんでしたので、全パーツ作り起こしのヤマシロン(新型)を原型としてお作りするところからスタートいたしました。

IMG_3137
IMG_3407
IMG_3409
IMG_3410
IMG_3411


原型作り起こしに際しまして、初期型で納得のいっていなかった箇所は積極的に形を変えました。
例えば、
・顔面口部分の微妙な湾曲
・目つき
・肩の羽鎧パーツの横幅と反り具合
などなど。
全身のバランスも少々シュッとしすぎていたので、あえて全体的に縦方向に潰したようなデフォルメバランスを目指しました。

FullSizeRender
FullSizeRender
FullSizeRender

そして初期型には時間の都合上持たせなかった鈍器ーコンロも新規作り起こし。
こちらはヘッド部分を1.0mmプラ板の箱組で大まかな形を作り3.0mmプラ棒から柄を作り接続、
装飾はプラ板とエポパテでチャチャっと付けました。

FullSizeRender
FullSizeRender

FullSizeRender

一頻り磨きまして、洗って粘土埋めして、シリコーン流し。
昨年末よりいくつかの立体物複製を試みてきましたがまだ経験が浅く、
どうやったら楽に、きれいに抜けるのか、複製できるのかはまだまだ試行錯誤を繰り返しているところでございます。

FullSizeRender
FullSizeRender
FullSizeRender
FullSizeRender

パーツ点数が多いため、シリコーン型は4つに分割して制作。
パーツ点数が多くなればなるほど粘土埋めがより面倒になり、
さらに形状把握を誤ってレジンの巡りが悪くなる確率が上がります。
それでも何度か失敗を繰り返し、湯道やゲートの切り方を工夫しようやくパーツの量産ができる型を作り出すことができました。
ここに来るまで一体いくつの出来損ないパーツを作り出したことか…

FullSizeRender
FullSizeRender
FullSizeRender

レジンパーツの初期処理には賛否色々ございますが一応念には念を入れて抜いたパーツ達を煮沸し、
中性洗剤でゴシゴシ洗って使えるパーツ達を選り分け。
数体分ともなるとパーツ数がえげつないことになって参りますね…

FullSizeRender
FullSizeRender
FullSizeRender
IMG_3673
IMG_3671
FullSizeRender


使えるパーツ達の中から一つずつパーツを組み上げに適した形に変えていきます。
関節を仕込むための穴を開けたり、大きなバリを取ったり。
関節パーツで四肢をつなげてようやくそれっぽい形が見えて参りました。

FullSizeRender

FullSizeRender

そしてここからが気の遠くなる作業…
各パーツの気泡や欠け、形状不具合を一つずつチェックしながら取り除き、
併せて表面を番手の大きいやすりで磨き、逆エッジやスジを彫り直していきます。
積まれたパーツの物量が目に見えてなんというかこう山盛りでございますので、
文字通りパーツのヤマを崩していくような作業になりました。
ここが本当に長かった…

シリコーン型による複製は、一つずつワンオフ品をエポパテから削り出すよりは楽ではありますが、
それでも型作ったからあとはコピーして楽勝で完成、とは行かないのです。
わたくしのように複製の腕が悪いのなら、尚のこと…

FullSizeRender
FullSizeRender
FullSizeRender
FullSizeRender
FullSizeRender
FullSizeRender
FullSizeRender
FullSizeRender
FullSizeRender
FullSizeRender
FullSizeRender

それでもなんとか各部微調整を終えて、下地を塗り、いつも通り塗装をして参ります。
わたくしの作業机はそれこそ見渡す限りヤマシロンのパーツが所狭しと並んでいる異様な空間になりました。
まるで伝統工芸品を作っているかのような錯覚に陥りながら、
一つずつのパーツをエアブラシで、面相筆で丁寧に塗って、
関節パーツや2.0mmスプリングを使って四肢を、装甲を繋げてようやく完成。

IMG_3801
IMG_3802
こちらが、弊造形処うどん一門製のヤマシロン(新型)でございます。

IMG_4048

IMG_3769
IMG_3774


並ぶと壮観ですなあ。
彼らは就職後はそれぞれ配属先が異なるとのことですので、
こうしてヤマシロン兄弟達が一堂に会するのはおそらくこれが最初で最後の機会…
わたくしの元から旅立つ彼らには、それぞれカットナットラス、パイレン、鈍器ーコンロを持たせました。

FullSizeRender
FullSizeRender

今、別れの時…
梱包している時は正直若干泣きそうではありましたが、
彼らの弾む若い力を信じて送り出しましょう。
さらばだ!!



ミニヤマくん就職

こうして作られたヤマシロン(新型)の兄弟たちは、山代ガス株式会社様に就職していきました。
わたくしは2021年4月23日の保護者説明会と4月24日の就職説明会にいってまりました。

FullSizeRender
FullSizeRender
FullSizeRender
IMG_4093
IMG_4162

就職説明会ではわたくしの口から直接皆様に弊一門製ヤマシロン達の説明をさせていただきました。
ここまでさせていただける機会は一生のうちでもそうありますまい…

IMG_4082

ガンプラ改造から始まり、仮面ライダーのスクラッチを経て、ローカルヒーロー作りに移行し、
これまで完全にわたくし個人の趣味としてやって参りましたお造形でありましたが、
ここにきて徐々にその枠を超えつつあります。
次弾の情報もじきにお出しできるかと存じます。
ご期待いただければ幸いでございます。 

フルスクラッチ ピピ美 製作記録

遡ること半年前。
当時カンタムとぶりぶりざえもんを作っていたわたくしは、突如人間を作りたくなってエポパテをこね始めた。


IMG_6456
FullSizeRender

ピピ美ちゃんならわたくしにも作れるんじゃね?と。

IMG_6459
IMG_6461
FullSizeRender
FullSizeRender

円柱状のベースを作って、そこに薄く伸ばしたエポパテを被せて硬化させる。
取り外して削り出して、リボンを付けたらなんだ、結構それっぽくなるじゃねえか。

IMG_6470
IMG_6480
IMG_6522
IMG_6532

俄然楽しくなってきて、勢いに任せて体も作る。
スカートの形状がよくわからん…

IMG_6538

指差し手の差し替えパーツを作ったところで、集中力が切れる。
形は
7割がたできていたにもかかわらず、ここからピピ美ちゃんは半年間の休眠に入る…

FullSizeRender

彼女が再び目を覚ましたのは年明け、3月に入って啓蟄を迎えたころ。
ファイズシリーズを作り切ったわたくしは、ファイズギアやカイザギアを持たせて遊ぶことのできるフィギュアを求めてあれこれ考えていた。

そうか、君に持たせて遊べばいいんだ!!

 

 



IMG_8821
IMG_8822
IMG_8823

ファイズフォンではなく、まずはカイザフォンを作って腰につけてみる。
これはいける。

IMG_8835
IMG_8836
IMG_8838

ベルト部分も作ってみたら気分が乗ってきた。
カイザブレイガンやカイザショット、カイザポインターもちゃちゃっと作ってくっつける。
体が小さいので、カイザフォン以外は本家カイザのものより二回りほど小さめ。

IMG_8839
IMG_8840

ベルト単体でも遊びたかったことと、ノーマルピピ美ちゃんにもしたかったことからベルトは取り外せるように作った。

IMG_8841
IMG_8843
IMG_8844

カイザブレイガンはまだ大きかったので、切り詰めて引きずらないくらいのサイズに小型化。
ちょっと雑だったな…

IMG_8845
IMG_8846
IMG_8847
IMG_8848
IMG_8849
IMG_8852

カイザギアはこんなもんかな。
あとは本体側の詰め。

IMG_8854
IMG_8859

目玉部分にモールドを入れて、磨いて洗って着色。

IMG_8863
IMG_8864
IMG_8865
IMG_8867
IMG_8868
IMG_8869
IMG_8872
FullSizeRender
FullSizeRender
FullSizeRender
IMG_8876
IMG_8877
IMG_8878
IMG_8879

なんだかんだで付属品もてんこ盛りになってしまった。
アイペイントは初めてだったけど、このくらい単純な形なら何とかなることが分かった。

IMG_9056

ピピ美ちゃんは紫(というかすみれ色?)の瞳だったので、ファイズというよりカイザかなと思ってカイザフォンを持たせてみた。
完全に勝手にごちゃ混ぜにしただけだけど、妄想を立体化できてとても楽しかった。

IMG_9158

しかしこの子単体で立たせておくのはかわいそう…
横にはやはりポプ子が立っててほしいなあ。
そういうわけで次回、ポプ子製作記録に続く。
アクセスカウンター
  • 今日:
  • 昨日:
  • 累計: